しっかりとした模倣

荒野行動や第五人格、原神。PUBG、デッドバイデイライトなどの既存のゲームを参考にして作られたと感じられるゲームがいくつかあります。これらは一見、模倣作品(いわゆる「パクリゲー」)のように思われるかもしれませんが、実際には本家を超えるほどのヒットを飛ばしています。その成功には理由がある。

それは「しっかりとした模倣」が行われているから。

ゲーム開発において、ただ真似すれば成功するわけではない。「しっかり模倣」するためには、そのゲームが何故面白いのか、その本質的な魅力を深く理解しなければならない。しかし、この「面白さを理解する」という作業が意外と難しい。

私自身、かつてバトルフィールド・バッドカンパニー2に夢中になってプレイしていた時期があった。このゲームは大変な人気を集め、続編を望む声も多くあったが、制作元のEAは続編をリリースすることなく、制作を終了させました。その理由について、EAは「当時の開発スタッフがいなくなり、なぜあのゲームが面白かったのか理解できなくなってしまったため、続編を作れない」とコメントしていた。驚くことに、ゲームを開発したメーカーですら、その面白さを再現できないのだ。

面白さの感覚は時代やプレイヤー層によって常に変化する。

そのため、過去にヒットしたゲームが今も通用するとは限らないし、新しい要素を加えたからといって必ずしも面白くなるわけではない。時代に合わせて進化させることは重要だが、そこには慎重なバランスが必要で、ましてやポリコレに配慮しすぎて望まれもしない多様性に偏った表現も意識高すぎてネオリベのような行き過ぎた思想家にしか届かない。

結局のところ、その時々のプレイヤーの感性に寄り添い、面白さを的確に把握できる開発チームだけが、次のヒット作を生み出すことができるので、クリエイターの感性に縋るしか無く、それが出来ない官僚的な思考では模倣どころか続編すら作れない

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