発表当初「高すぎる」と話題になった12万円のPS5 Proですが、現在の半導体市場を俯瞰すると、その評価は180度変わります。結論から言えば、現在の相場においてこの価格は「破格」です
AI特需が引き起こした「メモリーの価格暴騰」
2023年以降のAI投資の過熱により、半導体メーカーは利益率の高いAI用メモリー(HBM)の生産にラインを集中させました。 その煽りを受け、汎用DRAMやNANDフラッシュ(SSD)の供給が激減。結果としてメモリー価格は短期間で数倍に高騰し、3年前に30万円で組めたゲーミングPCが現在50万円に跳ね上がるという異常事態を引き起こしています。
「自作なら足回りだけで14万円」の残酷な現実
この狂乱相場の中で、PS5 Proのスペック(GDDR6 16GB + 2TB 超高速SSD)を自作PCパーツで再現しようとするとどうなるか。
- 2TB 高速SSD (Gen4): 約 40,000円
- 16GB VRAM搭載GPU: 約 100,000円(※GDDR6を16GB確保するためには同等クラスのグラボが必須)
- 合計: 約 140,000円
原価から見る「奇跡のコストパフォーマンス」
推測されるメーカーの部品原価で見ても、高騰したメモリーとストレージのチップだけで約8万円相当に上ります。 12万円からこの8万円を引いた「残り4万円」で、専用設計の強力なCPU/GPU、マザーボード、電源、DualSenseコントローラーまですべて手に入る計算です。
追い討ちをかける「次世代機PS6、2028年へ延期」の報道
さらに最近になり、「次世代機であるPS6が、メモリー価格の高騰を理由に発売が2028年までずれ込む」という報道まで流れ始めました。
AI特需による半導体の供給難は、未来のゲーム機開発のスケジュールすら狂わせるほど深刻化しています。これは同時に、当面の間「12万円のPS5 Pro」が現行のハイエンドとして長く第一線を走り続けることを意味しています。
今年発売の『GTA6』、初期型PS5で本当に戦えるのか?
ここで直面するのが、今年発売予定の歴史的超大作『GTA6』です。
広大なオープンワールドと次世代の物理演算を要求されるこのタイトルにおいて、発売からすでに数年が経過した初期型PS5のスペックで、果たして快適にプレイできるでしょうか?
フレームレートの低下や画質の妥協は避けられないと予想されます。最高峰のゲーム体験を求めるなら、PS5 Proの処理能力とPSSR(AIアップスケーリング技術)はもはや必須のインフラと言えます。
12万円は高いか?「1日たったの110円」という事実
PS6が2028年に延期されるとなれば、今PS5 Proを買っても丸3年(約1095日)は「最強の現行機」として最前線で活躍します。 12万円を3年間で日割り計算すると、1日あたりわずか約110円です。
缶コーヒー1本以下の投資で、GTA6をはじめとする最新ゲームを最高の環境でプレイでき、しかも激化するPCパーツ高騰のストレスから完全に解放される。AIという巨大なうねりがサプライチェーンを歪めた今、12万円という価格は高価どころか、現在の過酷な市場環境からゲーマーを守る奇跡の防波堤だと思う
あと若い子が買えるように、PS5を売ってゲーム屋さんの中古コーナーに並べてあげましょう
